『アフリカのへそ』

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2006年 10月 19日

ジェニー

10月18日(水)
最近また”バカヤロー”の気持ちが、ふつふつと沸いている。 
原因は同居人のジェニーだ。
ジェニーはナイロビ出身のケニア人。 キクユ族。 私と同い年。 2児のシングル・ママ。 
半年前にだんなに逃げられたらしい。 
職業は”なんとか&ラブリー”という化粧品メーカーの販売(ちなみにアルーシャでもこのネーミングの化粧品をよく見かける。 Nice&Lovely, Dark&Lovely, Fair&Lovely…etc.)。 
私がアパートに来る2週間ほど前から、彼女はここに滞在している。

最初は特に問題を感じなかった。 
ある晩「あなたの携帯電話を使わせてくれない? 使ったクレジット分は後で返すから」
彼女も携帯電話は持っている。 たぶん昼間に使いすぎてクレジットが無くなったのだろう。
2回貸してあげた。 2回とも翌朝キャッシュで返してくれた。 
だが彼女が使った後はクレジットがいつも空っぽ。 私がかけたくてもかけられない。 
夜なのでクレジットバウチャーを買いにいくことも出来ない。
ある朝急ぎで電話をかけたい時があった。 だがジェニーが使い果たしていたのでクレジットがない。 
ふっとジェニーの部屋を覗くと新しいバウチャーをチャージしていた。
「なんで? なんで新しいバウチャー持ってるなら、昨日あたしの携帯使ったの?」
ムっとした。 もうこいつには貸すまい。 



先週モシに行っていて4日間家を空けた。 帰ってきたらバスルームのトイレットペーパーが切れていた。
いつもトイレットペーパーは私が補充していた。 いない間に切れたのだろう。
だとしてもなんで、こいつは自分で補充せんのだ?
アフリカでは紙なしでトイレを済ませるのは、別に珍しくもない。 だからジェニーも紙はなくてもいいってことか。
でもあれば使う。 そしてなくなっても自分じゃ絶対買ってこない。

トイレットペーパーだけじゃない。 みんなで食べる食パンも紅茶も野菜も、彼女が一番使っている砂糖だって彼女は何一つ買ってきたことがない。 食料品の補充はいつもママ・ローズと私。 
最初は気にしていなかった。 食料品は市場で買えば安いし、ひとり暮らしより断然安くすんでいる。 
ジェニーだけが何も買ってこないのも、小学校に通う二人の子供がいるんだから、まあ仕方がないさ、と気にしていなかった。 
ママ・ローズも特に気にしていないようだった。

それでいて彼女は自分のための新しいアクセサリーや服やら靴やらを、しっかりと買っている。
ある時ジェニーが「あなたの部屋の鏡を借りてもいい?」
見るとタグがまだ付いている新品の服を着て、ご満悦の様子。 
スカイブルーのだぼっとしたパンツ&ブラウスのセット。 パジャマだと思った。
「綺麗なパジャマだね。」と言ったら、「パジャマ? あなたこれパジャマだと思ったの?」
(あいや~。 違ったのか・・・)
「いや、あの・・・。 もちろんパジャマじゃないよね?」
なんと2万5千シリングもしたらしい。 新品だから当然か。
それにしても普段はお金が無いような素振りをしながら、こんな高い服買うってどういうことだよ?
私もここで何着か買ったが、ほとんどはミトゥンバ(スワヒリ語で”used”の意味)・マーケットで買ったぞ。

もう彼女に携帯電話は使わせない。 セコ過ぎて嫌になるが、トイレットペーパーもバスルームに置くのはやめた。 こいつに甘い顔するのは、もうやめよう。 

そしてやっぱりきたぞ。 借金の申し込み。
「もうすぐビザが切れるから更新のために一度タンザニアを出ないといけない。 子供の顔も見たいからナイロビへ一度帰りたい。」 
ふうん。 どうぞごゆっくり。
「10万シリング貸してくれない? 必ず、必ず返すから」
「必ず返せるなら、なぜ借りる必要があるの?」
「化粧品を納品したお客さんから代金がまだ回収できてない。 それを回収したら必ず返せるから」
ばーか。 それが難しいからこういう事態になってるんだろ。
もし貸しても10万シリングはまず戻ってこないだろう。

そもそもツケ払いなんて信用する方がバカだ。 ここはアフリカ。 “信用”という言葉の定義がちがう。
代金全額を商品と引き換えが鉄則。
先日もママ・ローズの部下がツケ払いで商品を客に渡してしまい、ママ・ローズが怒りまくってたばかりだ。

借金はお断りした。

そして今日、彼女はナマンガの国境までビザの更新に行った。 ナイロビまでの旅費は工面できなかったらしい。
例のブルーのパジャマに、これまた新品のゴールドのイヤリングとネックレスを付け、さらにリップまで塗ってる。
おいおい。 バスでナマンガへ行って戻るだけなのに、なんでそんなにお洒落してんの?

彼女のやる事はまったく謎だ。

夜7時半ごろ帰ってきた。 玄関には新しい靴があった。 こいつ、また買ったのか・・・。
さらに今日買ったと思われるネイルを塗って、「どうこの色?」

もう知らん! バカヤロー!!!
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by KilimanjaroID | 2006-10-19 21:30 | Africa-Arusha


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